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明日への一歩

2018年6月29日金曜日

H30年6月議会 代表質問から②「若者支援の充実」

 将来に希望の持てる地域を構築するには、若者世代が抱える課題に関心を向けることが欠かせません。 そのため「福祉と教育への社会投資」が重要であり、自治体に大きな便益を与えることができます。
 この未来への社会投資を判断する指標に、社会的投資収益率(SROI)といいう指標があります。事業を行うには必ず予算が必要になります。そのため投じた費用が社会に対してきちんと便益が還元されているかまで考える必要があるのですが、これまでは事業評価に関して単年度の経済的収益のみに着目した判断基準が用いられることが多く、10年後、20年後を見た社会投資は価値判断をすることが難しいと言われてきました。しかし、近年は企業の社会的責任(CSR)の先進国である欧米諸国で、社会貢献を新しい投資基準で判断しようという動きが進んでいます。

 本市のひきこもりへの支援を具体的な事例として紹介してみます。本年度は、相談窓口と傾聴サロンの運営で44万円、ひきこもりサポーター派遣事業で48万円、計92万円の予算を計上しています。現在のその事業評価は一般的な経済的収益で判断しにくいため、活動指標としての相談件数とひきこもりサポーターの派遣回数をもって評価することとなっております。これを社会的投資収益率の考え方で評価すると、年間投じる費用92万円により、毎年一人が安定的な就労が得られるとして試算すると、その就労者が今後生み出す経済活動200万円、生活保護等の社会保障費の削減130万円、納税額20万円と仮定すると、1年間で350万円のリターンが得られることになります。社会的投資収益率は3.8倍となり、10年の累積で見ると20.9倍ともなります。極めて投資効果の高い事業と言え、早期に実施するほどその効果が高いと言えます。
 
 更に踏み込んで言えば、年間600万円余を投じても10年で見れば、社会的投資収益率は3倍を超えるものとなります。

社会投資としての若者支援のポイントとして、
①早期発見や予防的な対応が必要。
②中長期ビジョンが必要。
③本人への支援だけではなく、家族を含めた総合的な支援が必要。
④保健福祉局だけではなく、教育委員会や民間機関等が協力してクロスセクターで取り組んで行くことが必要
と言われており、家庭教育支援チームによる訪問型支援(アウトリーチ)の必要性と家庭教育支援と教育・福祉の連携の重要性があります。
 
これらのことを踏まえ

①合理的な社会投資としての若者支援への市長の受け止め
②相談支援包括化推進員を柱とした若者支援を行うこと 
(相談支援包括化推進員がスクール・ソーシャル・ワーカー等と連携し訪問型支援を行うこと)
③「若者支援協議会」での協議がどのように課題解決に向かうのかというビジョンと、いつまでにどのような対策を講ずるのかとのロードマップの共有を行うこと

を質しました。

また更に、教育民生常任委員会の今年度の調査項目(所管事務調査)にこの「若者支援」をテーマにすることを2年続けて訴えましたが、私の想いが届かず採用されませんでした。

H30年6月議会 代表質問から ①職員の働き方改革・業務改善 

 
 今、国では長時間労働の慣行を打破するなど、人口減少・少子高齢社会の到来に対し、多様な働き方と日本の生産性を高めるための大切な重要法案として「働き方改革関連法案」が審議されています。本市でも、ワークライフバランスの推進や休業制度を使いやすい職場づくりなどに重点的に取り組む「スマイルプラン」が先月策定、公表されました。その背景には、住民ニーズの多様化・高度化、更には地方分権の推進に伴い、仕事の質・量ともに増加する一方で、職員の業務改善・スクラップ意識が少ないことがあったとのこと。計画では、今年度から3年間で、月80時間以上の時間外勤務者をゼロにするなど具体的な目標を掲げ、7月から9月の期間を「集中実施期間」として、「早く帰る。仕事のやり方・取り組み方を変える。意識を変える。」との「カエル会」の実施など10項目の取組みが示されました。
 
しかし、その取り組みのカギとなるのが、業務改善の質であると春田は考えます。

 総務省では、平成28年度から業務改革モデルプロジェクトを実施し、地方における効率化に向けた官民連携の優良事例を支援し、汎用性のある改革モデルを全国へ横展開する取り組みを開始しています。29年度には船橋市の「窓口業務プロセス改革事業」など7つの自治体が選定され取組みの内容が示されました。平成28年3月に公表された総務省の「地方行政サービス改革の取組状況等に関する調査」によれば、本来の業務改革の眼目が総合化・統合化にあるのだが、既に業務改革を行っている自治体でも、その取組みが個別的に実施されているとのこと。さらに、フロント業務を支えるシステム基盤のクラウド化など、ICT化推進を業務改革のテコとして効率性・効果性を高かめていくことが必要であると指摘もされています。

 私は経営コンサルタントとして、長年事業の業務改善に携わってきまいた。そこ現場では、質の高い業務改善を行うには、顧客の視点から見て不必要なプロセスを省いて業務を最適化し、再構築するBPR(Business Process Reengineering)と、業務の一部ではなく、窓口業務・事務処理業務・コールセンター業務・ITサポート業務などを包括的に外部委託するBPO(Business Process Outsourcing)、この2つの視点が重要となるのです。

 私はH29年6月定例議会の代表質問において、情報化・AI化が進む社会の変革における人材戦略の項目でいくつかの先進的な取り組みを紹介しましたが、わずか1年でその取り組みは加速度的に進化しています。先月つくば市は、単純作業だが多くの労働時間を費やす税金の申告や住民への通知発送など6業務において、自動代行システム「ロボティック・プロセス・オートメーション」を活用し、手作業がなくなり85時間かかっていた業務がわずか14時間で終わり、約8割の業務削減効果が示されたことがマスコミで報じられていました。そして、本格導入にむけ対象業務を広げこの6月議会に補正予算を計上していると側聞しています。また更に、さいたま市では認可保育施設の約8000人の入所希望者を約30人の職員が一人当たり50時間かけて約300施設に割り振っていた事務が、AI活用によりわずか数秒で終え、その結果が手作業とほぼ同じであったとの報道もありました。

 これらの事例が示すように、官民連携による総合的・統合的な業務改善が求められているのです。しかし本市の「スマイルプラン」では、課や係など現場対応での対話や研修を通じた実践的な取り組みが計画されていますが、全体を俯瞰した取り組みとなっていません。今後推し進められる総合センター圏域での総合窓口化や先端技術の活用などを検討するように求めました。

2018年6月8日金曜日

御厩町 ゴミステーションの整備と市道の修繕

「雨が降ると、ゴミステーションに水溜りができ、高齢の方がゴミ出しできないで困っている」との声を受け、土地改良課、道路整備課、環境業務課と連携を取り、きれいに整備できました。